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このページは 2008年 01月 06日 11時20分13秒に更新されました。 |
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戸籍に記載される氏名に用いる事が出来る文字は、常用漢字(1945字)、人名用漢字(290字)、片仮名、平仮名、である。さらに、人名用漢字許容字体(205字)として、旧字体の利用も承認されている。 もともと、常用漢字が制定されたのは、漢字を過度に使用しないようにするためだった。漢字は覚えるのが厄介であるから、効率的な日常生活にするためには、できる限り使用漢字数を抑えようという、極く当たり前の発想から始まったのである。 (現実に、教育漢字は1006字しかない。おそらく、無理なく覚えられるレベルとはこんなものだろう。) 人名も、基本的には、常用漢字で、という考え方だったろう。しかし、人名だけに頻繁に用いられる文字を外す訳にいかなかったから、追加されたにすぎない。 (もっとも、人名では、漢字の読み方は自由だ。他人には読めない漢字の存在を前提にした不思議な制度である。) ことの発端は、「糞」と「癌」である。人名に不適当な漢字が選ばれた、と大騒ぎしたのである。こんな常識も無いのか、との主張一色である。 ほとんどの報道のトーンは、「人名用漢字追加案」を見れば、一般庶民がとまどうのも当たり前、というものだ。記載していないが、役人のやることはこれだから、・・・と言いたげなものばかり。 そもそも、追加人名漢字は「常用平易」の観点から選定すると決めた筈である。人名に適当かどうかの判断はしない、ということで選んだのだ。ところが、原則を無視したい人ばかりだ。 これでは、役所がいい加減になるのも、しかたあるまい。原理原則を守るな、と言われているようなものだからだ。 役所とは、しっかりとした原則を打ちたて、その原則の下で施策を案出するから意義がある。将来を考えて、ルールを定め、そのルールを遵守させる役割を担ってもらわなければ、社会の発展基盤が失われてしまう。 漢字の問題は、小さな問題ではない。情報化社会を作る上で、文字をどう取り扱うかで進歩のスピードが決まってしまうからだ。 共通の文字コードを作らない限り、いくらコンピュータを増設したところで、意味が薄いからである。漢字は字体を含めて、標準化して規格統一を図る必要があり、いつまでも、どうするか延々と議論をしている暇など無い。 お上が決める問題ではないと考えているのかもしれない。漢字コード設定を管理社会化と同一視するのである。 本質的には合理的な社会をつくりたくないのである。合理的な仕組みが動いて、下克上が始まることを恐れているだけの話しである。
[ 17] 人名漢字騒動とは(20040825)
[引用サイト] http://www.randdmanagement.com/c_shuju/sh_145.htm
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